子供が自転車に乗る練習をするときに教えるコツ

・ブレーキをかけることを叩き込む。
まず安全面を最優先するために、ブレーキをかけることを教え込む。
初めて自転車に乗った子供は、当然ながらブレーキのことも知らない。だから転びそうになったときやぶつかりそうになったときに、足を着くだけでブレーキをかけない。
転びそうになったときにしなきゃいけないことは、

  • ブレーキをかけて自転車を止めること
  • 足を着いて倒れないようにすること

の 2 つ。しかしブレーキを知らない子供は、足を着くことで自転車を止めようとしている。これは危ないし、自転車も止まらない。
そこで、危ないときはまずブレーキをかけることを教える。自転車を支えて押してやり、「ブレーキ!」と言ってブレーキをかけさせる。これを何度も反復練習する。


・自転車を支えるときは子供の体には触れない。
自転車を支えて補助するときに、子供の肩や腰を持って支える人がいるけど、これは子供の動きを阻害するからやめたほうがいい。自転車を支えるのに子供の体には触れる必要はない。
大人が補助する場合、自転車の後輪の横に立ち、サドルの後ろを片手で持って支え、自転車と一緒に走るのがよい。たとえば後輪の左側に立った場合は、右手でサドルの後ろを持って支えてあげる。


・こぎだし方を教える。
子供が自転車に乗るうえで最大の難関は、こぎだしである。ペダルをこぎだして、うまくスピードがでるまでがいちばん難しい。スピードに乗れれば、バランスは自然ととれる。そこで、こぎだし方をきちんと教える。
こぎだし方は、こぎだす方のペダルを前方斜め上 30〜45 度くらい (それより高いと踏み込んでも力が伝わらず初速がでないので注意) にあげ、それを踏み込む。またそれだけだと必要な初速スピードが子供の力では出せないので、もう一方の足は地面を後ろに蹴るように教えるといい。ペダルの踏み込みと後ろへの蹴りができれば、必要な初速スピードはだいたい出せる。


・地面を蹴った足はすぐにはペダルに載せない。
地面を蹴ったほうの足、つまり最初にペダルを踏み込んだのとは逆のほうの足は、あまり早くペダルに載せないほうがいい。
たとえば最初に右足でペダルを踏み込み、左足で地面を蹴るとする。この場合、右のペダルは前方斜め上から徐々に下に下がっていき、反対に左のペダルは後方斜め下から徐々に上に上がってくる。このとき、左のペダルが上の頂点を過ぎる前に左足を載せると、子供の場合はペダルの回転が止まって (または減速して) しまう。そのため、左のペダルが頂点を過ぎてから左足を載せるように教えるとよい。
図にするとこんな感じ。


・緩い下り坂で練習する。
さっきもいったように、自転車に乗るうえでの最大の難関は、こぎだしてからスピードに乗るまでである。これを補助するためには、緩い下り坂で練習するといい。下り坂だとこぎだし時にスピードに乗りやすいので、わりと簡単に自転車に乗れるようになる。平地で練習するのはそのあとでよい。


・倒れるほうにハンドルを曲げる。
倒れそうになったときに、倒れるほうにハンドルを曲げるとバランスがとれることを教えてあげる。
ただこれは教えなくても自然とできるようになるし、子供だと理解できないことが多い。無理して教える必要はないが、なかなかバランスがとれない子供に教えてあげるとうまくいくかもしれない。


といろいろ書いたけど、ほんとうに教えなきゃいけないのは、自転車に乗るのは楽しいということだよな。自転車の楽しさがわかれば、自然と練習するもんだ。逆に面白さがわからなければ、練習するのはきらいになるだろうさ。