Smalltalkによる伝説のプロジェクト

MagLevを作っているGemStone社について調べていたら、こんなのが見つかった (URLは不明)。
日本におけるSmalltalkを使ったシステムとして有名で、ある意味伝説となったプロジェクト。

 みなさん、こんにちは。lazy プロジェクト・マネージャーの佐原です。
 我々の九州大学病院処方・薬剤・病理smalltalkプロジェクト(通称「ミクロの決死圏」プロジェクト)全体の戦略的動きを皆さんに伝えるため、ルポライターの轟虎三郎氏の強力を得て、プロジェクト・ニュースを創刊することにしました。名前は「週刊馬出噂の金曜日」 :-)です。馬出(まいだし)は九州大学病院がある博多の地名です。

今週の噂 by 轟虎三郎

  1. IBMは都合が悪くなると、社員を失踪させるらしい
  2. IBMのプロジェクト・マネージャーの部長は、九大病院長が泌尿器化の権威なのに「血尿が出たので東京へ戻る」と言い残して、九大病院の誰にも挨拶せず、東京へ帰ったらしい。
  3. IBMはSIで受けた仕事を、そのまま下請け企業にSIで投げて責任を取らせるらしい。SRAはそれに何回も引っかかっているらしい。
  4. IBMは都合が悪くなると、担当者を代えて「今までのことは知りません」と言わせるらしい。

事件またはニュース

1. 「できないものはできない」事件

 IBMの営業の井上部長が、電算推進室の坂本先生に対して「契約にないことはできない。VisualWorksとGemStoneを使うことは出来ない」と申し入れてきました。また、SRAに対しては「GemStoneのコンサルタント来日費用負担は認められない」と通知してきました。契約にあるリリース期日は守れないどころか、分析・設計さえほとんど手が付いていないことはすっかり忘却のかなたにあるようです。このような場合、発注者側が契約条件の変更を求めることができることも、我々が知らないとでも思っているようです。
 これに伴い、我々のプロジェクトの「処方チームのプロトタイプ作り」および「ビジネス・オブジェクト・モデル作り」の重要度が増しています。つまり、「もう、ここまでできたもんね」という実績を周囲に示すことができるからです。
 なお、SRAは「病理システム」に関して、「VisualWorksとGemStoneを使う」ことで発注を受けたと理解しており、その証拠もあるので、VisualAge + DB2に転ぶことはありません。処方プロジェクトの応援も、その延長線上で受注したと理解しており、「VisualWorksとGemStoneを使う」つもりです。まあ、この部分は、100億円積まれると分かりませんが... :-)
 また、12月第1・2週のGemStoneコンサルタント来日は、中止すると処方システムおよび他システムの完成に大きな影響を及ぼすので、SRAとして強行します。

2. 九州システム情報技術研究所荒木研との共同研究

 医療システムの形式モデル化・高速ネットワーク・セキュリティなどに関して、共同研究することで話が進んでいます。

俺がSmalltalkerだ

 「ビジネス・オブジェクト・モデル」担当のSRA友枝、「薬剤システム」担当のSRA中山、GemStoneアーキテクチャ担当のSRA小田が博多にやってきました。
 また、システム・リリースに向けての諸作業を管理し、IBMとのインタフェース部分を担当するネクスト・ファウンデーション社長でSEA(ソフトウェア技術者協会)幹事の中来田尊敬的総経理が「大きな声」を残して東京へ一時戻りました。
 GUI部品化担当のPFU中谷氏も一時東京へ戻っています。
 SRA佐原は、27日昼からSEAワークショップ講師のため博多から車で御殿場に向かいます。決して体重を重くして(現在83kg)IBMに車で突っ込むためではありません:-)
12月2日に戻ってくる予定。代わりに同じくLazyプロジェクト・マネージャーSRA林が25日に来る予定です。

来週の目標

 26・27日両日の分析モデル・レビューで、SRA友枝が作る「ビジネス・オブジェクト・モデル」を皆さんに叩いてもらいます。レビュー結果を、再来週前半までに改良して、「ビジネス・オブジェクト・モデル」を確定し、IBM側の出方を待つ予定です。
 この時点で、UseCase・イベントトレース図・クラス図・主要属性・パブリックメソッド・データ辞書が揃うはずです。
 プログラミングの楽しみは、もう少しあとまで取っておいて下さい。

今週の希望

  1. 「正月は何とか休もう」と鐘さんと各チームリーダーで相談しています。IBMのように、プロジェクトがどんなに遅れていても週休2日という訳にはいきませんが...
  2. 対IBM用秘密兵器 :-) が入手できました。詳しくは坂本先生まで...

無名人語録 by 轟虎三郎(ルポライター

  1. IBMのやり方は「ソフトウェア開発の神話: The Next Generation」 :-)
  2. どうしてIBMの後始末で、我々がこんなに忙しくしなくちゃいけないんだー。

Shin Sahara, URL=http://www.sra.co.jp/people/sahara
国破れずして山河無し。ザック背負い流行追うも中身無し。友よ、夜明けは遠い。
Imagine the World Movement

このプロジェクトについては、昔にちょろっとだけ話を聞いたことあるけど、こんなに面白いんだったらもっと詳しく聞いておけばよかった。